俺が語る「ゴール前の減速」「八百長」「藤原菜希」「ペナルティ」

藤原菜希に「12ヶ月の出場停止処分」

先日、ボートレース界を驚かす記事が、日本モーターボート競走会で発表された。該当したのは東京支部の107期、藤原菜希。その発表された内容が「12ヶ月の出場停止処分」といったもの。度重なるST事故、またはレース以外での不祥事で長期の出場停止処分を食らうことはある。

ただ今回の藤原は上記の事案に該当していないにも関わらず、これだけの長期出場の停止処分を言い渡された。このペナルティに対して、真意を知りたいというボートレースファンも多いだろう。この件は、過去のボートレース尼崎での藤原のレース中の走行、またボートレース界を揺るがす、タイムリーな事件が関係している。

処分が起きた原因は?

まずは問題となったレースは2020年の2月20日。ボートレース尼崎で開催されていた「特別ヴィーナスシリーズ第4戦UCCカップ」の4日目9R。1号艇で出場していた藤原。インからトップSTを決めて難なく押し切り。独走態勢を築いていた。ここまでは何も問題なく進んでいた。ただ2周1Mでアクシデントが起こる。

2着争いを演じていた⑤中里優子が振り込んでエンスト。ただ藤原が3周1Mを回る際に⑤中里のエンジンが再び掛かり走行に復帰。それでも態勢は変わらない。ただ、ここから藤原が明らかにスピードを緩めて走行する。特にゴール前は誰が見ても分かるくらいに減速していた。何故、藤原はそんなことをしたのか。大方で推測されるのは“中里を助ける為”だとされている。

「ゴール前の減速」その理由について

これはどういうことかと言うと、ボートレースは「転覆」や「落水」などの失格の他に「不完走」というものがある。「不完走」を説明すると、先頭艇がゴールしてから30秒以内にゴールできないと失格になるというものである。それを察した藤原は、自身が先頭艇であった為、気を利かせて中里を助けようとしたのだろう。その行為が「騒擾を惹起する(事件や問題を起こして社会の秩序を乱すこと)」と判断されて、即刻帰郷に。そして先日、このレースに関してのペナルティが発表されたのだった。

なぜこれほどまでに重い処分が課されたのか

また、その処分の背景にあるのはボートレース界を揺るがせた「八百長事件」が大きく関係されているとみられている。この事件に関して元・ボートレーサーが今年の1月に逮捕されている。公営ギャンブルにおいて、御法度と言える「八百長」は全選手に疑いの目が向けられた。もちろん、その逮捕された選手以外で逮捕された者はいない。ただ当然、今まで以上に選手には厳しい目が競走界から向けられた。

そんなタイムリーとも言える時期に起こした藤原の行為。もちろん、抜かせようとしていたわけではないのは、当然分かる。ただ順位変動をも思わせる行為は、あの事件を彷彿とさせてしまったわけであり、厳しいペナルティが言い渡されたのだろう。

藤原菜希の今後について

あまりに厳しい処分には、ボートレースファンからの反対の声も挙がっているが、決まってしまったものは仕方ない。藤原レベルの選手であれば引退などせず、12ヶ月辛抱して必ず帰ってくるはずだ。

少なくとも今回の藤原の一件について、八百長だと思っている競艇ファンはおそらくいないと俺は思っている。どちらかと言えば、非難はモーターボート協会に向いている気さえする。選手には今後もより一層の安全、そして公正のあるレースでファンを盛り上げて欲しい。そう願うばかりだ。

「俺が語る「ゴール前の減速」「八百長」「藤原菜希」「ペナルティ」」への1件の返信

  1. 当日、2/20 尼崎競艇に行っていました。翌日のPDFで即刻帰郷という文字を見てビックリしました。私は菜っちゃんの大ファンです。
    今回の一年出場停止の決定で脱力感で競艇意欲がガクンと落ちました。私は71才で心臓病持ちで寿命は僅かだと感じています。
    来年6月に思い切った「寸止めスリット」から菜っちゃんの捲り出しを見ることができたら最高です。今以上にたくましくなって戻って来てください。桐生最終日の二走とも1着は見事でした。
    この素晴らしいレースを脳裏に残して待ってます。もっともっと強くなって戻って来てください。

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